COLLECTION

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《鳥と少女》

制作年 1956年
材質技法 油彩、綿カンヴァス
藤田嗣治
作品解説
藤田嗣治は第二次大戦後、戦争記録画への協力など戦争責任問題で糾弾される状況を疎み、日本を離れてフランスに移る。後にフランスに帰化し、自由な気持ちとなり制作を再開させた。そんな藤田の心をとらえたのが、子供たちや小さな生き物だった。「皆私の創作で、モデルを写生したものではない」(夏堀全弘『藤田嗣治芸術試論』)と自身が述べるように、頭が大きく目尻の上がった子供たちの姿は、藤田の創作であった。
本作のあどけない少女は、鳥かごの前でセキセイインコを大事そうに抱えて微笑んでいる。少女の肌は、「乳白色の肌」として賞賛されたもので、陶器のように艶やかで瑞々しい。
鳥と少女