2024.12.1-2025.2.16
マイセン磁器―恋する表情

マイセン窯はヨーロッパで最初の磁器製作所として知られ、1710年の設立以来、今日にいたるまで、洗練された技術によって数々の芸術性に富んだ作品を世に生み出してきました。その誕生の背景には、中国や日本の磁器に恋焦がれたザクセン選帝候フリードリッヒ・アウグスト1世(1670-1733)の物語がありました。芸術に造詣が深かった彼は、とりわけ東洋磁器を熱心に収集し、ついには独自の磁器の製造を夢見て、その開発に乗り出したのです。こうして誕生したマイセン磁器は、やがて西洋の芸術様式を取り入れながら発展し、多くの人々を魅了する存在となっていきます。
本展は、マイセン窯の黄金期とも言われる18世紀半頃に考案された磁器人形を中心に、当館所蔵作品に個人所蔵の作品を加えた約50点を展示し、マイセン磁器の魅力に迫るものです。その躍進を支えた彫刻家ヨハン・ヨアヒム・ケンドラー(1706-1775)の代表作《猿の楽隊》や《山羊に乗った仕立屋》をはじめ、登場人物たちの繊細な仕草や表情が印象的な《エウロペ》、貼花装飾を施した《貼花装飾テーブル》や《シャンデリア》など、18世紀ヨーロッパの華やかな宮廷生活を感じさせる優美な磁器の世界をお楽しみください。

◎コレクション展示「ちょっと気になるあのお顔」
「マイセン磁器-恋する表情」の副題に関連して、作品の中に表れる顔やそのユニークな表現が目を引く絵画や彫刻、陶磁器など30点余を展示いたします。中川一政《向日葵》(1983年)や河井寛次郎《呉須貼文扁壺》(1960年代)、岡本太郎《ほおづえ(椅子)》(1968年頃)、澄川喜一《そりのあるかたち 2016アカマツ》(2016年)など、当館の「ちょっと気になる」お顔を持った作品にぜひ会いに来てください。

基本情報

休館日
月曜日(祝日の場合は開館)、年末年始(12/30、31、1/1)
開館時間
9:30-17:00(ナイトミュージアム開催日は19:00まで開館) ※入場は閉館の30分前まで
観覧料
一般1800円(1500円)
高校生・大学生900円(800円)
中学生以下無料
( )内は20名以上の団体(要予約)および大竹市民
主催
一般財団法人下瀬美術館/中国新聞社
協力
株式会社神谷美術
後援
大竹市教育委員会/中国放送/広島テレビ/広島ホームテレビ/テレビ新広島/ちゅピCOM/広島エフエム放送/FMはつかいち76.1MHz/FMちゅーピー76.6MHz