2024.4.14-2024.6.30
開館一周年記念 加山又造 ―革新をもとめて

昭和から平成の時代に日本画の旗手として目覚ましい活躍をした加山又造(1927-2004)の多様な造形の軌跡を追います。
第二次大戦後の厳しい社会情勢の中、日本画壇の前近代的な体質への批判から「日本画滅亡論」が唱えられていました。こうしたなかで加山又造は「世界性に立脚する日本絵画の創造を期す」とした創造美術展に出展し、そのキャリアをスタートさせます。ラスコーの洞窟壁画やブリューゲル、キュビスム、シュルレアリスムなど西洋絵画の造形手法を取り入れて革新的な作品を発表し、約10年ごとに作風を変える新規性はその度に注目を集めました。その活躍は日本画にとどまることなく、版画の制作や工芸家との共同制作にも積極的に取り組み、多彩な作品を次々と生み出します。
本展では、加山が初期に発表した動物シリーズを始め、人気を博した猫の作品、師の山本丘人の影響の見られる山岳風景、日本の伝統的絵画表現による梅や桜の作品、そして近世の日本絵画、北宋画を参照して生み出した新しい水墨画など20点余が並びます。さらに工芸家と共同で制作した陶芸や着物など加山の多彩な活躍もご覧いただけます。

可動展示室では加山の絵画を映像とともに詳しく解説し、加山と同時期に活躍した東山魁夷や平山郁夫などの日本画や、加山と親交のあった小磯良平の油彩画を下瀬コレクションからご紹介。館内庭園の春の草花とともにお楽しみいただけるエミール・ガレの花器も展示します。

基本情報

休館日
月曜日(祝日の場合は開館)
開館時間
9:30-17:00(入場は16:30まで)
観覧料
一般1800円(1500円)
高校生・大学生900円(800円)
中学生以下無料
( )内は20名以上の団体(要予約)および大竹市民
主催
一般財団法人下瀬美術館/広島テレビ/中国新聞社
監修
有限会社加山
協力
ひろしま美術館/株式会社風土/株式会社グッド・スピード/大塚オーミ陶業株式会社
後援
大竹市教育委員会