- 2025.7.29-2025.9.28
- 被爆80年特別企画 HIROSHIMA2045 過去と現在を未来に繋ぐ


今年、被爆、そして終戦から80年の節目を迎える広島では、当時の状況を語ることができる世代の高齢化が進み、次世代への記憶の伝承が課題となっています。本展は「過去と現在を未来に繋ぐ」をテーマに、皆様が写真やアートを通して、改めてヒロシマの記憶の伝承について考えるきっかけを提供するものです。
本展では、原爆投下翌日に被爆した広島市内を撮影した写真家岸田貢宜氏(1916-1988)の写真と、岸田貢宜氏の孫であり、これまで多くの音楽ライブシーンを撮影してきたライブカメラマン岸田哲平氏の写真を対比して展示いたします。
また広島出身のアーティストであり、過去に「都市や時代の裂け目を再構築する」というテーマで作品を制作してきた河村康輔氏が、岸田貢宜・哲平両氏の写真を素材に新作となるコラージュアートを発表いたします。あわせて、下瀬美術館のコレクションの中から戦争に関連する作家の作品を出品いたします。被爆80年を迎える夏に、アートを通じて今一度ヒロシマを語り継ぐことについて考えるきっかけとなれば幸いです。
基本情報
- 休館日
- 月曜日(祝日の場合は開館)
- 開館時間
- 9:30-17:00
- 観覧料
- 一般2000円(1800円)
高校生・大学生1000円(800円)
大竹市民1500円
中学生以下無料
( )内は20名以上の団体(要予約)
※本展チケットで同時開催の展覧会「INSECTS×SIMOSE–昆虫アートの現在地」もご覧いただけます。
- 主催
- 一般財団法人下瀬美術館/広島テレビ
- 後援
- 広島県教育委員会、広島市教育委員会、大竹市教育委員会
- 作家プロフィール
- 岸田貢宜(1916-1988)
1916年生まれ。広島市中心部の本通り商店街で写真館を創業する。その後旧広島城にあった中国軍管区司令部の報道班員となる。原爆投下の翌日8月7日に爆心地から450メートルの写真館の跡から廃墟となった広島市内を撮影した。貢宜氏が撮影した多くの写真が現在広島平和記念資料館に所蔵されている。
岸田哲平(1977-)
1977年広島生まれ。故・岸田貢宜氏の孫である。1997年ビジュアルアーツ専門学校・大阪校卒業後、ロックバンド「Hi-STANDARD」の撮影を始め、2015年3月には同バンドのギタリスト横山健の写真集を発売する。以降、国内外のアーティストのライブシーンを撮影するなど、活躍の場を拡げている。
河村康輔(1979-)
1979年広島生まれ。グラフィックデザイナー、アートディレクター、コラージュアーティスト。国内外の様々な美術館で個展、グループ展を開催。コラージュアーティストとしては2012年アーツ千代田での「大友克洋 GENGA展」や2019年PARCO MUSEUM TOKYOで開催された「AKIRA ART WALL」に参加。2022年にはユニクロのTシャツブランドの「UT」クリエイティブディレクターに就任するなど、多方面で活躍している。